こんにちは。ほうてん駅前整骨院です。
いよいよ冬本番。外に出るのが億劫になるほど冷え込む日が増えてきましたね。 「家に帰ったら、まずはこたつに潜り込みたい!」 そう思われる方も多いのではないでしょうか。日本の冬の風物詩である「こたつ」は、心も体も温めてくれる素晴らしい存在です。
しかし、この時期に当院を訪れる患者様の中で、「最近、急に腰が痛くなった」「こたつから立ち上がる時に腰が固まっている」と訴える方が急増しています。
実は、こたつには「腰痛を引き起こす魔の条件」がいくつも重なっているのです。 今回は、なぜこたつに入ると腰痛になりやすいのか、その医学的な理由と、腰を痛めずに冬を越すための対策について詳しくお話しします。
1. なぜ「こたつ」が腰に悪いのか? 4つの大きな原因
こたつに入っている時間は、一見するとリラックスしているように思えます。しかし、身体、特に脊柱(背骨)や骨盤にとっては、非常に過酷な環境であることが多いのです。
① 「骨盤の後傾」を招く座り姿勢
こたつは基本的に床に座るスタイル(床座)です。 こたつテーブルの下に足を入れる際、多くの方は背中を丸め、お尻を前に滑らせるような座り方をしていませんか?
これを専門用語で**「骨盤の後傾(こうけい)」**と呼びます。 骨盤が後ろに倒れると、背骨の自然なS字カーブが崩れ、C字型の猫背になります。この姿勢は、腰椎(腰の骨)の間にあるクッション「椎間板」に、立っている時の数倍の圧力をかけてしまいます。
② 同じ姿勢による「筋肉の固着」
こたつに入ると、その心地よさから何時間も同じ姿勢で過ごしてしまいがちです。 人間の筋肉は、動かさないことで血流が滞り、硬くなる性質があります。特に長時間同じ姿勢でいると、腰を支える「腸腰筋(ちょうようきん)」や「多裂筋(たれつきん)」が緊張し続け、いざ立ち上がろうとした時に「ギクッ」とくる、いわゆる「ぎっくり腰」のリスクを高めてしまいます。
③ 「脱水」による筋肉の柔軟性低下
「こたつで脱水?」と意外に思われるかもしれません。 こたつは下半身を長時間温め続けるため、自覚がないまま大量の発汗(不感蒸泄)を促します。水分が不足すると、筋肉や筋膜の滑走性が悪くなり、組織が癒着しやすくなります。 水分不足で柔軟性を失った筋肉は、少しの動きでも微細な断裂を起こしやすく、それが慢性的な重だるさや痛みに繋がるのです。
④ 「温度差」による自律神経の乱れ
こたつの中は40度近くありますが、部屋全体が同じ温度であることは稀です。 「下半身は熱いのに、上半身や肩先は冷えている」という極端な温度差は、自律神経を乱す原因になります。自律神経が乱れると血管の収縮・拡張がスムーズにいかなくなり、筋肉の緊張(コリ)が取れにくくなってしまいます。
2. 【要注意】こたつでの寝落ちは「腰痛の最短ルート」
「こたつでうたた寝をするのが至福の時」という方も多いでしょう。 しかし、整骨院の視点から言わせていただくと、こたつで寝ることは腰痛にとって最も避けるべき行為の一つです。
- 異常な寝返りの少なさ: こたつの中は狭く、布団も重いため、自然な「寝返り」を打つことができません。寝返りは、日中に生じた骨格の歪みをリセットするための生理現象ですが、それが阻害されることで腰への負担が一点に集中します。
- 深部体温の低下不足: 人間は深く眠る際、深部体温を下げる必要があります。しかし、こたつで温め続けられると体温が下がらず、脳や体が十分に休まりません。結果として睡眠の質が低下し、筋肉の修復(疲労回復)が行われなくなります。
「朝起きたら腰がガチガチで動かない」という経験がある方は、まずこたつ寝を卒業することから始めましょう。
3. 腰を痛めない「こたつライフ」3つの鉄則
どうしてもこたつを使いたい!という方のために、負担を最小限に抑える方法をご紹介します。
鉄則1:座椅子やクッションを正しく使う
床に直接座るのは厳禁です。
- 座椅子の活用: 背もたれがある座椅子を使い、深く腰掛けましょう。
- 骨盤を立てる: お尻の下に少し厚めのクッションや折りたたんだタオルを敷き、膝よりもお尻の位置を少し高くすると、自然と骨盤が立ち、腰への負担が軽減されます。
鉄則2:30分に一度は「こたつから脱出」する
どんなに良い姿勢でも、長時間固まるのが一番の敵です。 30分から1時間に一度は必ず立ち上がり、部屋の中を少し歩いたり、背伸びをしたりしましょう。タイマーをかけておくのも有効な手段です。
鉄則3:こまめな水分補給
こたつに入る前と後に、必ずコップ一杯の「白湯(さゆ)」を飲みましょう。 冷たい水ではなく白湯にすることで、内臓を冷やさずに血流を促進し、筋肉の柔軟性を保つことができます。
4. 室内でできる!こたつ腰痛を予防する簡単ストレッチ
こたつに入りながら、あるいは合間にできる簡単なストレッチを2つご紹介します。
① 骨盤コロコロ運動(座ったまま)
- こたつに座った状態で、手を膝の上に置きます。
- 骨盤を後ろに倒して背中を丸めます(猫背の状態)。
- 次に、骨盤を前に起こして胸を張ります(反り腰の手前まで)。 これをゆっくり10回繰り返すだけで、骨盤周囲の血流が改善されます。
② 腸腰筋のストレッチ(立ち上がり時)
こたつから出た直後に行ってください。
1.片足を大きく前に出し、反対の膝を後ろにつきます(アキレス腱伸ばしのような姿勢)。

2.後ろ足の付け根(股関節の前側)が伸びているのを感じながら15秒キープ。

3.反対側も同様に行います。 ここを伸ばすと、固まった腰の筋肉が解放されやすくなります。
5. 寒さが筋肉に与える影響
今の時期、外気の影響で体は常に「縮こまろう」としています。 寒さを感じると、体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。これが肩こりや腰痛の引き金になる「冬の負のサイクル」です。
こたつで局所的に温めるのは一時的な解決にはなりますが、根本的な解決にはなりません。大切なのは、体全体の循環を良くし、寒さに負けない柔軟な体を作ることです。
最後に:腰に違和感を感じたら早めのケアを
「ただのこたつ腰痛だから、春になれば治るだろう」 そう思って放置してしまうと、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症といった重篤な症状を悪化させるきっかけになりかねません。
もし、この記事を読んでいて「自分の今の姿勢、まずいかも…」「最近ずっと腰が重いな」と感じた方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
当院では、単に痛みを取るだけでなく、「なぜその痛みが起きているのか」を骨格・筋肉の両面から分析し、お一人おひとりの生活スタイルに合わせた改善案をご提案しています。
この冬を、痛みなく笑顔で過ごせるよう、私たちが全力でサポートさせていただきます。